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理学療法士の皆様へ

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 ストーリー STEPⅡ


StepⅡ 抄録の書き方

 賢くんの考案したアプローチが功を奏し、見事に介入期においてアンドリューさんの歩行速度は向上しました。賢くんは期待以上の結果が嬉しくてたまりません!アンドリューさんとも歩行速度の向上について、日々心から喜びを分かち合っています。そればかりでなく養成校時代の先生や同級生、実習で指導していただいた先生にまでその嬉しさを報告に行きました。ふと気がつくと、目標としていた神奈川県理学療法士学会の演題募集締切り日が2週間後に迫っていてビックリ仰天。そんなうっかり者の賢くん。その晩から抄録作成しようとパソコンに向かいましたが、パソコンでなく賢くんの頭脳がフリーズしています。でも大丈夫、彼には甲斐さんという心強い味方がいるのですから。


そんな賢くんの思いに共感したあなたは「抄録を初めて書きます。どうやって作成したらよいでしょうか?」


 
※赤字は抄録の説明のためであり、実際の抄録には使用しないでください。


(タイトル)人工股関節全置換術後患者の歩行速度改善を目的とした歩幅拡大練習を行った一症例




【背景】(臨床的疑問)人工股関節全置換術後の股関節可動性の低下により歩行速度の回復に難渋することがある.(意義)日常生活への復帰には歩行速度を早期に改善する必要がある.


【目的】人工股関節全置換術後の一症例における歩行速度改善を目的とした歩幅拡大練習の効果を検討した.


【症例】○歳男性,BMI○,5年前より左股関節痛が増悪し,左人工股関節全置換術を施行した.仕事は会社員(営業職),趣味はゴルフ.


【初期評価】術後3週)関節可動域:股関節屈曲(120°/90°)伸展15°/5°)外転(30°/15°),筋力:股関節屈曲(5/4)伸展(5/4)外転(5/3),ベースライン期の平均10m歩行速度0.5m/s(30歩),歩幅50cm,初期評価では筋力の向上はみられるが関節可動域制限が著明であった.歩行周期を通して,歩幅の減少から歩行速度が低下していた.


【方法】研究デザインにはベースライン期(A)と操作介入期(B)によるABデザインを用いた.ベースライン期は術後3週から5日間とし,介入期は術後4週から5日間とした.Aでは,通常の理学療法(可動域練習,筋力増強運動,歩行練習)後の歩行速度を毎日測定した.Bでは,歩行練習時に歩幅を意識的に拡大するように促し,10mを15歩で歩くように指示した.その際,日常的に使用している杖の使用は許可した.歩行速度の経過をグラフ化し目視法により効果を判定した.対象者には介入法の意義を十分に説明し,同意を得た上で実施した.


【結果】術後4週)関節可動域:股関節屈曲(120°/110°)伸展(15°/15°)外転(30°/20°),筋力:股関節屈曲(5/4)伸展(5/4)外転(5/4),操作介入期の10m歩行速度1.8m/s(20歩),歩幅65cm,最終評価では股関節外転筋力の増強と屈曲・伸展・外転の関節可動域増大がみられた.歩行周期を通して,歩幅の増大により歩行速度の向上がみられた.


【考察】歩幅拡大練習の介入は股関節伸展角度の増加と歩行速度を改善させた.これは歩幅拡大練習が荷重下での股関節伸展運動を促したためと考えられた.(参考文献)○○らは,荷重位でのダイナミックストレッチは関節可動域練習に有用であると述べている(仮定の文献です).(臨床的意義)理学療法を進めるにあたって機能改善を含んだ歩行練習は有効な治療である事が示唆された.


【結論】本症例における歩幅拡大練習は歩行速度改善に有用であった.


 




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2014/09/03

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