神奈川県理学療法士会50周年記念誌
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―6― 公益社団法人神奈川県理学療法士会が創立50周年を迎えられたことに、心よりお慶びを申し上げます。また、その歩みを振り返り、新しい時代へのさらなる発展と飛躍をめざし記念誌を発行されますことは、誠に意義深いことと思います。 公益社団法人神奈川県理学療法士会におかれましては、創立以来、理学療法に関する調査・研究並びに学術技能の研鑽、さらに理学療法士の資質向上に関する事業などを通して、理学療法の普及と健全な発展を図り、県民に対する保健、医療、福祉の向上に寄与することを目的に活動されてこられました。また、リハビリテーションチームの一翼を担い、ケガや病気などで身体に障害のある人に対して、生活する上で基本となる動作の改善、維持、悪化の予防を目的に、運動療法や物理療法を用いて、自律した日常生活が送れるように支援されるなど、リハビリテーションの専門職として、高い評価を受けてこられたことに敬意を表したいと思います。 我が国は超高齢社会の到来により、今までの医療提供体制を施設完結型から地域完結型へと大きく転換し、地域包括ケアシステム構築へと舵を切りました。その内容は、2025年(令和7年)を目途に、高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的のもとで、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービス提供体制の構築を推進していくことを示しています。 これらに対しては、保健・医療・福祉などの関係団体が連携して取り組む必要があり、地域包括ケアに係わる職種の顔の見える協働が重要なキーワードとなります。また、地域によっては事情が様々異なるため、それぞれの地域のニーズに丁寧に対応し、家庭生活や社会生活の自立に向けて一人ひとりを支援していくには、多くの職種との切れ目のない連携・協力体制が必要となります。 すでに、理学療法士の皆様と看護職の連携は、病院等の施設ではもちろんの事、地域においては、訪問看護ステーションや介護施設などで行われてきておりますが、今後は神奈川県が取り組んでいる「未病対策」においても、連携をお願いしたいと思います。 末筆ではございますが、公益社団法人神奈川県理学療法士会の、ますますのご発展と、皆様のご健勝とご活躍を心より祈念申し上げます。公益社団法人神奈川県看護協会会長 長 野 広 敬創立50周年の祝辞

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