神奈川県理学療法士会50周年記念誌
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―8― 神奈川県理学療法士会が創立50周年、また法人設立25周年を迎えられましたこと、関東甲信越ブロック協議会を代表して心よりお祝い申し上げます。 神奈川県理学療法士会は1970年に当時62名の会員のご尽力により創立されたと聞き及んでおります。私は茨城県理学療法士会に所属しており、1971年に設立された茨城県理学療法士会の創立当初の会員数は9名でした。茨城県理学療法士会の実に7倍の会員数を創立当初より有しており、日本の理学療法の黎明期から重要な役割を担っていた士会であることが拝察されます。初代日本理学療法士協会長でありました遠藤文雄先生とは縁あって筑波大学大学院カウンセリング専攻リハビリテーションコースにて一緒に学んだ仲ですが、遠藤先生は七沢病院に勤務しながら、協会事務局まで通われ、給与のほとんどが交通費でなくなってしまったことを懐かしそうに話してくださいました。また、日本で最初の理学療法士養成校であった国立療養所東京病院付属リハビリテーション学院では、初期の実習地には、相模原の陸軍病院や、横須賀の海軍病院など米軍基地にある病院を活用されていたお話も伺いました。このようなエピソードからも神奈川県が日本の理学療法発展の重要な地であったことが分かります。少し歴史をさかのぼれば、ペリーが浦賀に来航し開国を迫り、開港場の一つとなった横浜は西洋文化が流入してくる場所となりました。記念式典の祝辞でも触れましたが、日本で初めての世界理学療法連盟学会が開催されたのも横浜でした。その際には今では当たり前である、託児所の設置も初めて取り入れられております。個人的な印象かもしれませんが、新風を吹き込んでくれるのは神奈川県理学療法士会の得意とするところであり、これからも目が離せない理学療法士界にとって大きな事を成し遂げてくれるものと期待しております。 常に日本の理学療法を牽引してきた神奈川県理学療法士会ではありますが、そこには会員の皆さまの情熱と不断の努力があってのことだと思います。どうぞこれからも內田賢一会長の下、会員一丸となって更なるご発展を遂げられますようご祈念申し上げ、お祝いの言葉といたします。関東甲信越ブロック協議会会長 浅 川 育 世神奈川県理学療法士会 創立50周年をお祝いして

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