神奈川県理学療法士会50周年記念誌
144/196

―138―第49回日本理学療法学術大会(以下、大会)は、神奈川県理学療法士会が担当し、2014年5月30日〜6月1日の3日間、パシフィコ横浜会議センター全館、国立大ホール、展示ホールを大会会場として開催した。神奈川県理学療法士会が担当したのは、1979年第14回日本理学療法士学会、1993年第28回日本理学療法士学会、1999年第34回日本理学療法士学会・第13回世界理学療法連盟学会同時開催であり、これらに続いて4回目の大会(2001年から学術大会に名称変更)であった。日本理学療法士協会会員数が9万人を超え、年間約1万人が増えていった企画当時の背景もあり、学術大会のテーマを『あなたの生活を支えます-理学療法士10万人からの提言-』とし、エビデンスに基づいた理学療法を提供していく際に、患者や対象者を個別に捉え「生活を支えるという視点」から再度理学療法の原点を考えていく機会とした。大会テーマに沿った大会長基調講演、白澤卓二先生(順天堂大学)による特別講演「いつまでも若々しく生きるために」、為末‌大氏(オリンピアン)による講演「ハードルを超える」、大会企画シンポジウムⅠ「生活を支えるための環境-飛び出そう街へ-」、シンポジウムⅡ「未来への継続は生活を支える-意欲と行動変容-」、中村伸一先生(国民健康保険名田庄診療所)による教育講演「地域に“寄りそ医”20年〜地域住民と診療所医師の強くて温かい絆の物語〜」、Diane‌Lee先生による海外招聘講演、市民公開講座として京都大学中畑龍俊先生(iPS細胞研究所副所長)による「iPS細胞が変えるリハビリテーションの未来-臨床応用の可能性-」、等々盛りだくさんの企画であった。それぞれの内容には“生活を支えるために”を盛り込んでいただき、各ご専門を背景として有意義なご示唆を頂いた。また、当時の課題であった分科会学術大会へつなげるための企画として、各専門領域研究部会企画の講演およびセミナーが11本、シンポジウム7本が展開され、会員が各会場に入りきれない場面も多数あり、急遽サテライト会場を増設するなどの対応をおこなったのも記憶に新しい。採択演題は、1,625演題(口述発表634題・ポスター発表991題:採択率76.5%)という過去最大の演題数であった。ポスター発表は、3日間継続掲示した運営方法が、大好評であった。大会への総参加者数は8,015名となり、これも記録を更新した。会場運営には、神奈川県理学療法士会員が延開会式 大会長ポスター会場05第49回日本理学療法学術大会を振り返って神奈川県立保健福祉大学(当時)大会長(当時) 長 澤   弘

元のページ  ../index.html#144

このブックを見る