神奈川県理学療法士会50周年記念誌
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―148―様からもご好評の声をいただけております。今回は新型コロナウィルスの流行というきっかけではありましたが、オンラインでも研修会を開催出来るようになったという事は、我々が行う研修会の今後の発展にも繋がる非常に大きな変化であると感じます。又、研修会の内容についてもまだまだ扱いたいテーマもありますし、何よりも本研修会に参加した皆様に得たものを沢山役立てて欲しいというという願いは、講師の先生方も我々部員も皆共通しております。これからも変化する時代の中で会員の皆様がどんな研修会を必要としているのか、考え続けながらこの事業へ取り組んで参りたいと思います。〇 横浜市福祉用具貸与サービス適正利用のための計画点検事業について本事業は横浜市介護事業指導課からの委託事業として、平成31年に開始をいたしました。事業目的は、福祉用具貸与サービスの①現状の課題・問題②未来の目標・姿③目標に至る具体的な方策を明らかにし、事業者がより良いサービス提供を行えるようにする事としています。主な点検内容としては、移動系(車いす、手すり、スロープ、歩行器、歩行補助杖、移動用リフト)の福祉用具貸与計画を、理学療法士の目線から疾患特性を含めて予後予測を考慮し、一緒に福祉用具専門相談員と相談をしています。理学療法士としても、普段はなかなか目にする事が出来ない福祉用具貸与計画書を通し多職種の考えに深く触れる事の出来る、非常に学びの多い事業であると感じます。次年度以降も、継続して実施していく方向となっております。環境支援部〇 研修会「明日から使える環境調整スキル」シリーズについて本研修会は、神奈川県作業療法士会との共催事業として「福祉用具スキルアップ研修」の名称でスタートいたしました。当初は年2回、初級編と上級編の構成で行われていた研修も徐々に形を変え、現在では住宅改修や座クッションの選定、車椅子のシーティング、ポジショニング、起居、移乗、移動などの内容でウィリング横浜の会場を使って年間3〜5回開催されております。どの研修会も建築士やリハビリテーション工学士、各領域の理学療法士などそれぞれの分野で専門的に活躍されている講師をお招きし、症例を通して考えたり、実際に福祉用具に触れながら様々な体験をしたりといった実技、グループワークの多い研修会となっています。平成28年度からは名称を「明日から使える環境調整スキル」に改め、事業の形態も現在は本会主催事業となっております。ですが、会員の皆様へ「明日から使える」知識と経験をお届けしたいという思いは変わっておりません。新型コロナウィルスの流行の為残念ながら令和2年度は研修会の開催を中止としましたが、令和3年度にはオンライン開催の形で住宅改修などの環境整備を主体とした「住環境編」、車椅子の座クッションや調整が主体の「シーティング編」、ポジショニング・起居・移乗・排泄・入浴・移動の6項目に関わる福祉用具について扱う「福祉用具の種類と適応編」という3部構成での開催が叶いました。例年のように実技で沢山体験していただくという事は難しかったですが、それぞれの講師の先生方が工夫を凝らした研修を行ってくださり、参加者の皆新百合ヶ丘介護老人保健施設つくしの里環境支援部長 天 野   塁環境支援部について

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