―14― 本会が創立されて50年が経過し、節目の年を迎えることになりました。私の理学療法士人生の大半をこの神奈川県で過ごしていることに照らし、たいへん感慨深いものがあります。 全国組織の職能団体として日本理学療法士協会が設立されたのが1966年(昭和41年)、翌年には兵庫県士会が設立され、その後1979年(昭和54年)までに47都道府県すべてに士会が設立されました。本会設立は1970年(昭和45年)でしたから、全国では比較的早い時期のことになります。 本会発足時の会員数はわずか62名。2021年3月の会員数は6,599名ですから、50年でなんと100倍の大所帯となったわけです。 思い返せば本会が設立されたその年には私はまだ養成校の学生で、3年制の専門学校を4年制大学にしようという運動のさなかでした。卒業後、京都府での病院勤務を経て、神奈川県士会に入会したのが1977年(昭和52年)でしたので、以来45年間を神奈川でお世話になっています。この間、本会での役員経験の一つひとつが、リハ専門職としての臨床経験と相まって、私の職業人としての幅と奥行きを与えて下さり、成長を支えて頂いたと深く感謝しています。 私が本会の理事となったのは1988年(昭和63年)でしたが、そもそものきっかけは、私が勤務していた健康保険総合川崎中央病院(現AOI国際病院)で、本会第二代会長の谷島朝生先生にお会いできたことです。私にその力量があったかどうかはわかりませんが、士会活動に参加するよう選挙管理委員長に推挙して下さり、さらに次の役員選挙には理事に立候補するようご助言を頂きました。これが2021年(令和3年)までの長きにわたって理事を務める契機となったのです。わが人生にチャレンジする機会を与えて下さった谷島先生には、改めまして感謝申し上げます。 学術担当理事、副会長、会長、監事を歴任する中で、会員の増加に伴う事業の拡大、組織の改編、学会の開催、生涯学習への提言、事務所の取得、法人化、他団体との交流、県との折衝、等々。実に様々なことがありました。ともに士会活動にまい進して下さった方々には、感謝の言葉しか見当たりません。 50周年を迎えたとはいえ、本会会員の平均年齢は30歳代、まだまだ熟年の域には達していません。会員の多くを占めている若い会員諸氏が積極的に本会の活動に参加し、本会の益々の発展に力を貸して頂くようお願いする次第です。第七代会長 秋 田 裕理学療法士人生45年をこの神奈川で過ごす-神奈川県士会創立50周年に寄せて-
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