―15― 2015(平成27)年6月に第8代会長として選出され、2019(令和元)年6月まで本職を務めさせていただきました。2期4年の間ではありましたが、本会と職場の二刀流を多くの皆さんに支えていただいた4年間でした。お力添えありがとうございました。 2015年6月の本会総会に公益社団法人日本理学療法士協会(以下PT協会)半田会長(当時)のご臨席をお願いしていました。その席の祝辞で「会長を10年続けなさい。」という激励の言葉をいただいたのが会長就任初日のことでした。そのころのPT協会は、それまでの半田会長の活動が実を結び始め、行政や国会、関連団体との関係が充実してきたタイミングであり、職能団体としての社会的注目度も高まってきた時期でした。こうしたご自身の経験を基に、(公社)神奈川県理学療法士会も県内関係者に意見を聞いてもらえる関係作りに励むように、とのメッセージと理解し会長の行動指針として以後取り組んでいくことになりました。就任早々に県知事、県医師会、県病院協会を表敬訪問し、神奈川県言語聴覚士会の発足を機に、神奈川県作業療法士会と本会の3療法士会の連携もスタートしました。 まず取り組んだ重点課題の1つは、顔の見える会員ネットワーク組織の構築でした。この取り組みは、会員の急増に伴い県内理学療法士の悩みや職場の課題が聞こえにくくなっていたことから、その改善を目的に以前より検討されていました。さらに地域包括ケアシステムの推進に伴い、市区町村から各種事業への会員推薦依頼が増加し、地域で活躍されている理学療法士を推薦できるシステム作りが急務となりました。そのシステム作りのベースとなる県内のブロック化という難題を隆島副会長(当時)にお願いし、県内各地の代表者、関係者の方々にはご苦労をお掛けしました。 重点課題の2つ目である本会研修事業の体系化については、佐藤副会長(当時)にお願いしました。会員の本会への1番の期待は研修を通じた知識・技能の向上であり、その期待に応えるべく本会で実施されている研修を整理し、会員のニーズに合ったわかりやすい研修体系の構築を目指しました。一方でPT協会でも卒後研修制度の見直し作業が始まり、それとの整合性が課題となりました。 2016年10月には第35回関東甲信越ブロック理学療法士学会がパシフィコ横浜で開催されました。詳しくは別に記載されることになっています。本学会の準備、開催にご尽力いただいた会員の皆様には、この場を借り改めてお礼申し上げます。ちなみに、神奈川県理学療法士学会は第32回学会(2015年3月)から会場がパシフィコ横浜に固定化され、多彩な開催形態が可能となり会員の皆さんが更に参加しやすい環境へと変わりました。 会員の大きな関心事であったTokyo2020への準備作業については、「東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会」の具体的な計画がぎりぎりまで発表されなかったことから、PT協会も本会も手探りの中で作業を進めていた状況で、多くの会員の方にはすっきりしない対応にご迷惑をおかけしたのではないかと気にかかる事業でした。 2期4年間で欠くことのできない重要なエピソードの一つとして炭副会長(当時)にお願いした、「神奈川県理学療法士連盟」の設立があげられます。それまで公益法人である本会に代わり実働にあたる県内組織はなく、全国47都道府県で最後の設立となりました。会員の社会的地位向上や政策における理学療法士の明文化など神奈川県議会へのロビー活動、国政に関わる理学療法士代表者の応援等が可能とな第八代会長 林 克 郎法人設立25周年・創立50周年によせて
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