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理学療法士の皆様へ

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新人さんが入ってきますよ

掲載日:2022/03/30

 会員の皆さん、研修会の対面開催が軒並み中止となり、ほぼすべてがオンライン開催になって久しいですが、お元気ですか。桜の蕾も大きくなり、久しぶりの会長の掲示板第3号がアップされる頃には、桜は満開になっているだろうと想像しています。


 さて、4月になったら国家試験に合格した新人理学療法士さんたちが神奈川県の病院、施設等に多数入職されてきます。例年と同程度であれば、350名くらいは本会に入会してくれるだろうと想像しています。本会としては、出身県や出身校まで調べることはしないので詳細はわかりませんが、県内養成校の入学定員をみると、神奈川県では毎年350名前後の新人理学療法士が誕生していることになりますので、本会に入会してくる新人さんの多くは、県内の養成校を卒業した方々なのかもしれませんね。


 新人さんは、先輩の仕事を見て成長します。皆さん、いかがですか、これから入職してくる新人さんに、自信を持って、胸を張って、自分の理学療法を見せて、理学療法に対する考えを論じることはできますか。本会会員の皆さんは、「そりゃ見せられますよ」、「大丈夫ですよ」、という返答が返ってくると思いますが、世の中には新人理学療法士のお手本になるには難しい方もいるようです。
 読売新聞の朝刊には「人生相談」という投書相談コーナーがあり、読者からの相談に対して、学識経験者や評論家、スポーツ選手などの方が回答しています。昨年、その「人生相談」に理学療法士に関する投書が2回、掲載されましたので、その一部を紹介します。まず、大分県の方からの投書です。

 

   デイサービスを利用中に理学療法士が突然ニヤリと笑い、「あの世に行けば」と言ったのです。あまりのショックで頭が真っ白になりました。 -中略- デイサービスの仲間と別れたくなかったのですが、行くのはやめました。(令和3年8月21日読売新聞朝刊「人生相談」)

 

 デイサービスの利用者さんからの投書です。理学療法士からひどいことを言われ、施設側に訴えても何も対処されず、市役所に相談したにもかかわらず対応してもらえないことが書かれていました。ひどい理学療法士がいたものです。理学療法士の質の低下が指摘されて久しいですが、まさにその典型例ではないでしょうか。正直、信じられません。次は、千葉県の方からの投書です。

 

    新卒で入社し、訪問リハビリを担当していた理学療法士です。つらいことが重なり、今は休職しています。入社後の指導担当者には定時後に残らされて同じ話を延々と聞かされ、「仕事がきつい」と訴えたら業務を増やされました。「性格が悪いから直せ」などと技術でなく人格や性格を否定されることもありました。 -中略- 思い出す度に今も涙が出ます。もう会社には戻れないと思いますが、今後も理学療法士として働くことにためらいも・・・(令和3年9月8日、読売新聞朝刊「人生相談」より)

 

  新人理学療法士の指導担当者とは、理学療法士なのでしょうか。文面からはわかりませんが、いずれにしてもリハビリテーションの専門職であろうと想像します。言葉の暴力、これはパワーハラスメントです。けっして許されることではありません。投書と同じようなことが理学療法士の臨床実習において指導者と学生の間で行われ、学生が精神的に追い詰めれたことが、国会でも問題となりました。


 今回の投書は、氷山の一角だと思います。実際には、もっと多いだろうと想像しています。4月から新人理学療法士と向き合う際には、私自身も今一度自分の言動を見返し、襟を正していきたいと思います。会員の皆さまにおかれましても、今一度ご自身の襟を正す機会を設けてみられてはいかがでしょうか。

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